hidostudio

さよなら中垂

2019.12.05

Shichiri
teradakoshitsu

さよなら中垂

9月に発症、10月に再発も手術できず、11月に手術し、やっと終わった。
これで再発におびえながら、痛みに耐えながら、おかゆを食べる日々から解放されたのだ。

始まりは胃の痛みから

最初は胃の痛みから始まった。9月のことだ。
体の内側をひっぱられるような痛みで、今まで感じたことがない種類のものだった。
胃薬を飲んで、翌日治ったと思っていたら、今度は下腹が痛くなったので、変なもの食べたか?と思ってた。
しかし、取引先との打ち合わせから帰って来たときには、痛みがひどく、動けない感じになってきた。
ネットで調べたら「盲腸」がヒット、胃の痛みが翌日下腹部へ移動するとのこと、まさにそのものである。
なおかつ、歩くと響いて痛いので動けないので、もうそれしかないかなと思った。

木曜の午後は医者探しがたいへん

万悪く、木曜日の12時。医者へ行こうにも午後から休診だらけである。
近所の医者にダメもとで電話するも、時間が過ぎているからと断られた。
名張市の保健センターに電話したら、夢眠クリニックとさかい循環器は3時と4時から診療をやっている。ダメかもしれないが名張市民病院へ電話してみてはどうかと勧められた。名張市民病院に電話したが、町医者で見て紹介状を貰ってこないと診察できないと断られた。
会社は伊賀市だから、ということで伊賀市応急診療所へ電話しようとしたが、時間外でやっていなかった。平日は午後8時からなのだが木曜の午後のような休診が多い場合は、どうしたらよいのだろう……

2時半ぐらいに夢眠クリニックへ。すぐ診てくれた。熱も38度を超えていたが、痛みのせいかまったく気づかなかった。
尿検査ではでないが、症状からして盲腸だと思うとのこと、CTとエコーをとって盲腸と確定した。
夢眠クリニックは福西胃腸科外科さんの頃とちがって、外科ではないので、1週間薬を飲んで治らなかったらまた来て、と言われた。
痛いところを抑えて放した後のほうが痛ければ、手術とのことだったが、痛くはなかったので、薬でとのことだった。

会計を待っていたら看護婦さんからこのままほっておくのはよくない。明日の朝、三重大から先生が来るので、もう一度見てもらったらどうかと言われた。もしかしたら今晩にでもひどくなったら救急車呼んでどこかへ運んでもらうしかないけど、とのことだった。

市立病院へ移動、点滴で治療

翌日金曜に診てくれた先生は診察の後、名張市民病院に電話をしておいたから、このまま市民病院へ行って手術してもらったほうがいいと言われた。
市民病院へ移動、けっこう待ったような気もするがあまり記憶がない。
市民病院の先生に「切りたい?切らなくてもいけると思うよ」と言われた。糞石というつまっているものがCTから見えないので、今までの例では100%治ったとのことだった。3日間点滴に通うだけでいいとのことだったので、薬で治すほうを選択した。(ただCTが1日前のものだったのを見てちょっと変な感じだったが)

翌日は土日、月曜が祝日の3連休。点滴1日目は、痛いしか覚えてない。2日目も、座って点滴をしてもらうのが困難で寝てやってもらった。3日目にやっと座って受けれるようになった。休日なので時間外の入り口から入るのだが、次から次へ患者さんが来る。医師や看護師が少ないので、一生懸命やっても、追いつかない。2日目はかなり待ったが、同じく待たされている赤ちゃんの親が怒り出したり、頭から血を流してる人が待ってたりしてた。

月曜が祝日で1日あけて診察。まだ少し痛いが血液検査で数値が下がったとのことで、治ったとの判断。1週間は薬を飲んだほうがいいと言われていたが、下痢が止まらないというと、やめていいと言われたので薬は飲まなかった。
点滴をしている間も、何を食べてもいいとのことだったが、ずっと下痢がおさまらず、おかゆと老人介護食を食べて過ごした。

2度目の発症も、休日で医者探しがたいへん

そして10月、きっちり1ヶ月後、胃が痛くなり食べすぎかなと胃腸薬を飲んだ。土曜で仕事が休みだったので、家で寝転がってた。翌日、犬の散歩で走ると、下腹に響く痛みが…あ、これはまた盲腸だったのか。と気付いた。
日曜日、また医者は休み。前回名張の市民病院で見てもらってて同じ病名ならいけるかと思って電話したが断られた。救急輪番が岡波病院なのでそちらへ、とのことである。岡波へ電話したけど、診れるかわからないので折り返し電話すると言われて待つ。来て良いと言われたので、車を運転していった。(そういえば最初の福西へ行った時以外は全部自分で運転してた…)

時間外の窓口は岡波でも同じで、すごい人だった。救急車で運ばれてきたり、いろんな病人だらけである。待っている間に熱を計るとまた38度を超えていた。点滴をされつつ診察を待つ。血液検査とCTでやっぱり盲腸との診断。しっかり腫れている。ただ、休日なので担当医が決まらない。また明日祝日なので明後日までは何もできないと言われた。
でも、今から入院してね、と言われてびっくり。前は通院だったけど、というと、帰れないよと言われた。病院によって方針が違うのだろうが、うっかり車を運転してきたし、入院の準備もしてきてなかったので、困った。

入院後、点滴をする。血管が見つかりにくいらしく、かなり困らせることになった。絶食なので24時間点滴が外せないのが辛かった。液漏れがあり3回場所を変えた。最後に点滴したところは今もときおり痛む。かなり深いところに入れたといってたので、そのせいかもしれない。

手術ができない! 点滴で治療に

火曜日に主治医が決まったが、2回目だし再発まで1ヶ月とかなり期間が短い。軽度ではなく中度の虫垂炎。本来は手術で切ったほうがいいと思うが、手術の予定が11月中までいっぱいで、できないと言われている。もし手術したいなら転院してもらうしかない。と言われた。まだ痛いのに動くの?これから?みたいなことと、病院も自分で探すとかもう考える余裕がなかったので、そのまま転院はしなかった。
腹膜炎ではないから緊急ではないこと、私のお腹の皮下脂肪が厚いのと、二回目で癒着していると思うから難しい手術になること、が手術ができない理由だった。(太っているとこういう弊害もあるのだなぁ)

手術はしなくても、検査はまだする。検査の結果緊急なら手術するし…とのことで、またいくつかの検査をして、その結果、緊急ではないことがわかったので手術はしない。手術するなら完全に炎症がおさまる1ヶ月か2ヶ月後ぐらいがいいと思う。しかし、糞石がないのに再発するのは可能性はかなり低いけど、腫瘍ができていて塞いでいるのかもしれない、腸の内視鏡の検査は絶対うけたほうがいい。退院したら他の病院へ行って調べてもらって、その上で切除してもらって、と言われた。
最終日の食事が、天神祭の特別食。豪華すきやきが出たのが一番嬉しかった。

病院食その1

1週間で退院が決まり、次に行く病院を聞かれたので、名張市立病院か寺田病院で悩んだが健康診断やここ何年か胃腸の調子が悪くて見てもらっていたこともあり、寺田病院を選択。お手紙(紹介状じゃないらしい)と検査結果のデータをくれた。

別の病院で再診、手術をしてもらえることに

退院した次の週に寺田病院へ。手術はしたほうがいい、今はまだ腫れているから1ヶ月後ぐらいに腫れが引いてからがいい。内視鏡検査はしない。腸に管をいれるのだから、刺激で再発する可能性がある。そっちのほうが怖い。そもそも腫瘍の可能性は、ほとんどないし、切った後に病理検査に出すから。とのこと。
再発して薬で抑えるたびに、患部が癒着する。1ヶ月で再発したことから考えて、また再発する可能性が高い。次に再発したらたいへんなことになる。普通は2回目だったら手術でおかしくないと思うのだが。とのことだった。
ちなみに盲腸の再発率は40%ぐらいで、けっこう高いことは市立病院でも岡波でも聞いていた。でも1ヶ月でなんて思ってもいなかったし、再発するたびに癒着がひどくなってたいへん、というのはわからなかった。
そもそも私が手術を断られたのは、皮下脂肪の問題が大きいのだが、癒着しているのもけっこうやっかいだったんだなぁ。
手術は腹腔鏡手術でいける範囲だが、皮下脂肪と内臓脂肪のおかげで、傷は普通の人より大きくなるよ、とのことだった。また中垂が太くなっているので、通常より少し上の腸のところまで切らないといけないかなと言われた。
もし手術までに再発したらそのときはそのとき、看護婦さんにも、痛くなったら病院が休みでも電話して、対応できるかはわからないけどまず電話してねと言われてとてもありがたかった。

岡波で次の病院へ行くまでに再発しないように心がけることは?と聞いた時、消化のいいものを食べて運動、ぐらいのことしかできないといわれた。要は便秘になると詰まりやすい→炎症の原因になるということらしい。

手術までの1ヶ月、これ以上太らないようにとのことだが、実際はお腹の痛みは続いていた。食べると具合が悪い感じだったので、おかゆ、おじや、たまにパンとうどんと介護食のレトルト(キューピーがおいしいよ!)を食べ続ける毎日。運動はできなかったがさすがの私も太らなかった。

手術一週間前。CTをとった結果、思ったより腫れがいいておらず、慢性状態。うーん。と言われたので、ああ、手術がまたややこしくなったのだろうなぁと感じる。あと1週間で10kg痩せることはできないだろうが、ぜったい太らないでねと念を押された。
しかし1週間も入院して投薬しても完治ではなかったのかぁ…長時間座ってるとお腹が痺れたり、夕方になったら寝転ばないとしんどかったのは、気のせいではなかったのかと愕然とする。おかゆを食べていてナイス判断だったのではないか。

1ヶ月後、いよいよ手術へ!

手術前日、午前に診察、親を呼んでの説明。いろいろと怖いことも言われたが、やっぱり皮下脂肪が何事もリスクである。穴を3箇所あけて手術をするが、脂肪をかきわけないと患部へ行けない。手術が終わった後の感染症も脂肪が多い方がなりやすい(細菌は脂肪が大好きなんだそうだ)。午後から絶食して下剤、夜も下剤。

手術当日、午後からベットごと手術日へ。胃液の逆流防止に鼻から胃へ管を入れるのだが、苦しすぎ。むせすぎて涙がでてきたので、もう少し深く入れたいのだが無理そうと断念。手術室で計器のケーブル断線のトラブルがあったものの、そこから麻酔がきいたので記憶がなくなった。
次に起こされた時に、先生から手術が予定通り終わった。急性ぐらいあった、と言われた。結構腫れてたということなのだろう。その後、回復室で一夜を過ごす。
ずっと寝ていたせいで、腰が痛くて全く眠れない。寝返りがうてないので、何度か看護師さんに体勢を変えてもらうものの、一睡もできず。手首付近から入れた点滴の痛みが増したので、もっと眠れなくなった。がまんできず3時ごろに腰痛を抑える座薬を入れてもらった。その後は少し眠れた。起きたら点滴漏れで、左手が握れないぐらいパンパンになっていた。しもやけのときみたいだ。
手術をしたお腹のほうはちっとも痛くない。動くと当然痛いが、寝ている分にはまったく痛くなくてホッとした。

順調に回復

翌朝検査して、病室へベッドごと戻る。尿管が取れるまでは、はベッドに寝たままになる。
しかしなんと、昼食におかゆが出た!
こんなに早く食べられるのかとテンションが上がる。普通の食事じゃないけど大好物のプリンもあり、幸せ。
ベットから起き上がるのが一苦労。痛くてお腹が曲げられず、力が入らないかんじ。ベッドのリクライニングを駆使して、なんとか起き上がる。
酸素チューブはベッドから起きる時は外していいといわれたが、しばらく続く。酸素の濃度を上げると傷が早く治るのだそうだ。これも感染症防止の一環とのこと。
夕食もおかゆ。前屈ができないので、床下にある蓄尿の容器に手が届かず、苦労する。個室でなければ、歩いてトイレ行ってその作業をするのはとうてい無理だと思った。
翌日から、痛くてもなるべく動いてねと言われたので、トイレへ行くたびに廊下を散歩することにした。翌日は階段も使って院内を散歩。退院前の2日間は、普段の生活より歩いてた。

病院食その2

順調に回復して、1週間で退院。週末までいてもいいよと言われたが、入院費が(^^;;)
お風呂がプチ銭湯でとてもよかった。広い洗い場に高い天井、二人は入れる広々とした湯船でゆったりできて、とても気持ちよかった。

脂肪ためすぎ、終わったらダイエットしようねと医者から言われたので、これからは健全な生活を送るようにしよう、と思ってます。
(虫垂炎の原因は、脂肪ではないはず…)

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください